筋肉痛を早く治す方法。アクティブレスト-食事-マッサージ-ストレッチ-入浴-睡眠
今回は筋肉痛を早く治すための、運動/食事/ケアについて紹介します。
そもそも筋肉痛の時に練習をして良いのか。
この質問には一概に答えることが出来ず、”練習メニューによる”というのが正しい答えです。
運動をした後は筋肉に細かい傷がつき、その傷を修復する際に炎症反応が起こり筋肉痛が発生していると言われています。
つまり、筋肉痛の時は筋肉が損傷している状態なので、短距離走などの激しい運動をすると怪我をする可能性もあり、オススメ出来ません。
では筋肉の修復を促し、筋肉痛を早く治すために出来ることはあるのか。
今回は筋肉痛/疲労回復について掘り下げていきたいと思います!
筋肉痛を早く直すにはジョギング
筋肉痛を緩和するには酸素やタンパク質などの栄養素が必要となり、それら栄養素を筋肉に運ぶのが血液です。
つまり血行を良くすることで筋肉痛は緩和されていきます。
例えばジョギングは足への負荷が少ない割に、足の筋肉がほぐれ血行が良くなるため、筋肉の修復には最高のトレーニングです。
2km〜5km程度をゆっくりジョギングするだけ十分です。
ウォーキングでも同様の効果を得られます。
このように身体を動かす休養をアクティブレストと呼びます。
血管は動脈で栄養や酸素を運搬し、静脈で老廃物や二酸化炭素などを運びます。静脈は自ら動くことができず、筋肉のポンプ機能で流れるため、疲弊して動きが悪くなった筋肉の中には疲労物質が残りやすくなります。
アクティブレストは筋肉の動きを活性化させて静脈の血流を促し、老廃物が排出しやすくすることで、全身の疲労を回復させることにつながります。
家でゴロゴロしたり、机に座りっぱなしの休養よりも、身体を軽く動かす休養のほうが筋肉の修復には適しているということですね。
筋肉痛回復の栄養素
アクティブレストでジョギングをする場合は、走る前後で糖質とアミノ酸を摂取します。
有酸素運動のエネルギーの多くは糖質です。
体内の糖質が不足していると筋肉を分解してエネルギーとして使われます。
そうなると筋肉の修復が遅くなるばかりか、ジョギングをしたことでかえって筋肉量が落ちてしまいます。
走る前はバナナやエネルギーゼリー等で良いので、糖質を摂取するようにしましょう。
また、アミノ酸も積極的に摂取するようにします。
アミノ酸は筋肉の修復作用、疲労回復の効果がありますので、ジョギング後もしくはジョギングをしなかったとしても筋肉痛の時は摂取することをオススメします。
筋肉痛時に特に摂取してほしい栄養素はタンパク質です。
筋肉の80%はタンパク質で出来ているため、タンパク質を摂らなくては筋肉は成長しません。
筋肉痛は筋肉が修復し大きくなろうとしている段階ですから、ここでタンパク質を摂らない手はありません。
鶏肉、牛肉、豚肉、マグロ、かつお、秋刀魚などが特にオススメです。
手軽にプロテインから摂取するのもアリです。
またビタミンB群も疲労回復に有効であり、タンパク質の吸収も促すので併せて摂りたい栄養素です。
マッサージで血行を促す
マッサージで筋肉を揉みほぐし、筋肉に蓄積している疲労物質や老廃物の排出を促すことが出来ます。
しかし患部に強めのマッサージを行うと筋線維をさらに傷めつけ、炎症がさらに強くなってしまい筋肉痛の治りが遅くなる場合もあります。
筋肉痛の周辺をしっかりと揉みほぐし、患部は気持ち良い程度のマッサージにとどめておきましょう。
少し筋肉に圧がかかる程度にさするだけでも血流を促進させる効果があります。
そういった点からフォームローラーもオススメです。
フォームローラーとは表面がボコボコになっているローラーで、上に乗って筋肉をゴリゴリします。特にハムストリングスやフクラハギ、お尻の臀筋など下半身の筋肉をほぐすのに適しています。
筋肉群をつなぐ筋膜をフォームローラーで柔軟することによって筋肉の緊張をほぐすことが出来ます。これを自己筋膜リリースと言います。
特に練習直後にフォームローラーを使うと翌日以降の筋肉痛が軽減されるのが実感としてわかります。
私自身、買って良かったと思うオススメ品です。
ストレッチで筋肉をほぐす
ストレッチで筋肉の柔軟性を高め、筋肉痛を緩和させることが出来ます。
しかし、筋肉痛時のストレッチはやり方を間違えると筋肉を痛め、逆効果となるので注意します。
筋肉痛時でなくても無理やり筋肉を伸ばすことで筋肉を傷めることもあるストレッチ。筋肉痛時はさらに痛めやすい状況です。
筋肉痛時にストレッチをする際は、必ず身体を温めてから行います。
例えばジョギング後や入浴後にストレッチをするようにします。
痛みが出るほど伸ばさず、気持ち良いくらいで止めて深呼吸をしながら20秒キープします。
力を入れるストレッチ方法もあり、例えばハムストリングスを伸ばす前屈では、無理ない範囲で20秒伸ばした後に踵を地面にめり込ませるように下向きに力をグーッと5秒ほど入れます。
その後、前屈をしてみると可動域が上がっていると思います。
また20秒伸ばした後、下向きに力を5秒入れます。
これを3回ほど繰り返すと無理なく可動域が広がり、筋肉の柔軟性が高まります。
入浴で疲労回復
入浴でも血液の巡りが良くなり、疲労物質、老廃物の排出を促します。
38度〜40度くらいのお湯に30分ほど浸かるのが身体のリラックス効果が高く、疲労回復には効果的です。
自宅では難しいかもしれませんが、お湯と水に交互に浸かる交代浴は疲労回復の効果がとても高いです。
お湯に2分、水に1分を2回〜5回繰り返すのが効果的とされています。
交代浴は血管収縮が活発になり、血液循環が良くなります。
浴槽に浸かり、水シャワーを浴びるでも近い効果が期待できるのではないかと思います。
また水風呂は傷ついた筋肉の炎症を抑えるクールダウンの効果がありますので、運動後の疲労回復には最も適しています。
10~15℃の水に、5~15分入浴するのが効果的とされています。
疲労回復に最も重要なのが睡眠
睡眠中は体の中で成長ホルモンが分泌され、傷ついた筋肉を修復してくれる作用があります。
就寝前はスマートフォン等から発せられるブルーライトを見ない、カフェインやアルコールを摂取しない等、睡眠の質を高めることに注力します。
昼寝も疲労回復には効果的で、15分〜30分程度の昼寝を習慣にしているスポーツ選手も少なくありません。
しかし30分以上の昼寝はかえって疲労を感じますので、昼寝は長くても30分までで区切りましょう。
まとめ
学生の頃に比べ、筋肉痛が長引くと嘆いている社会人の方も多いと思います。
学生は授業や放課後にも身体を動かすことが多いですが、仕事は座りっぱなしのことが多く、アクティブレストが出来ていないという背景もあります。
筋肉痛だからトレーニングができないと練習量を減らす前に、筋肉痛を早く治す行動も心掛けてみてください。
疲労回復もトレーニングのうちです!