中長距離走のトレーニング組み合わせ分析と週間トレーニング計画例
現役で選手として走られている方は一日に複数のトレーニングをされていると思います。
実は練習効果の得やすいトレーニングの組み合わせと、そうでない組み合わせがあるのをご存知でしょうか?
今回は複数のトレーニングを組み合わせる際の注意点についてご説明します。
基礎的トレーニング
基礎的トレーニングとはストレッチやフォーム確認の為の動き作り、筋力トレーニングを指します。
持久力向上トレーニング
専門的持久力向上インターバルや無酸素持久力インターバル、長距離種目のタイムトライアル等の練習強度の高い練習を指します。
トレーニング組み合わせ注意点
① 基礎的トレーニングは比較的強度が低いので、インターバル等の有酸素持久力トレーニング等の強度の高い練習と組み合わせてもオーバートレーニングになりにくく、相性が良いです。
② ストレッチは有酸素トレーニングで使う筋肉をほぐし、ケガの防止にもなります。
有酸素トレーニングの後にもストレッチを入れておくと疲労が残りにくくなります。
③ 強度の高い練習の後に動き作りは入れないようにします。
疲労している状態では良い動きを出来ず、フォームが乱れる可能性があります。
④ ストレッチを含むウォーミングアップの後に動き作りを入れるようにします。
良い動きを意識した状態で強度の高い練習を行うことで効果を発揮します。
⑤ 無酸素持久力インターバルは他の強度が高いトレーニングとは組み合わせないようにします。
疲労している状態では無酸素運動がしにくくなると共に、強度が高い練習同士を組み合わせるとオーバートレーニングになります。
⑥ 持久力向上トレーニングの前に、サーキットトレーニングやウエイトトレーニング等の筋力トレーニングは組み合わせないようにします。
局部的な筋肉疲労のままでランニングを行うとケガのリスクが高まります。
⑦ 連日で同じトレーニングは避けるようにします。
同じトレーニングを連日で行うと同じ局部に負荷がかかるのでケガのリスクが高まります。
例えば上半身メインの筋肉トレーニングを行った翌日は下半身に余裕があるので持久力向上トレーニング等の走り込み練習をするといった組み合わせにします。
⑧ 強度の高いトレーニングの前日と翌日は回復メニューや基礎的トレーニングなどの強度の低いトレーニングにします。
エネルギーを溜めておき、精神的にもリラックスしていることで走り込み練習は効果を増します。
8つの項目にまとめてみましたが、いかがでしょうか?今までの練習で思い当たる節はありませんか?
これらの注意点を踏まえて週間トレーニングの例を挙げます。
週間トレーニング計画例
(月)
・ウォーミングアップ
・ストレッチ
・動き作り
・専門的持久力向上インターバル
・ストレッチ
・クールダウン
(火)
・30分~40分ジョギング
・ストレッチ
・上半身メインのウエイトトレーニングorサーキットトレーニング
(水)
・ウォーミングアップ
・ストレッチ
・無酸素持久力インターバル
・ストレッチ
(木)
・30分~40分ジョギング
・ストレッチ
・技術練習
ももあげ、スキップ、小刻み走等を各30m×5本ずつ等
・筋力トレーニング
(金)
・ウォーミングアップ
・ストレッチ
・動き作り
・専門的持久力向上インターバル
・ストレッチ
(土)
・ウォーミングアップ
・ストレッチ
・動き作り
・1500m×1本 or 3000m×1本
・ストレッチ
(日)
・水泳 or サイクリング or 軽めのジョギング
上記の例は、今後2週間は試合がない準備期での練習計画です。
シーズンや選手のレベルによって練習計画は変わりますので、参考までにお願いします。
基礎的トレーニングや走り込み練習、回復メニューなど、それぞれトレーニングを行うタイミングで得られる効果の量が変わってきます。
せっかく同じ強度の練習を行うのであれば、得られる効果は最大限高い方が良いに決まっていますので、練習計画を立てておくことをオススメします。
非常にわかりやすくランニングフォーム動画解説