3才から12才で子供の運動神経は決まる 基礎能力の底上げ
足が速くなるための基礎能力で代表的なものは次の3つです。
「瞬発力」「持久力」「リズム感」
これらは長期間走っていれば自然と身に付いてきます。
しかし子供の場合は何をするにしても結果をすぐに求めます。
すぐに結果がついてこないものには夢中になれないのです。
走り続けていれば基礎能力が高まり、必ず記録が伸びてくるものなのですが、誰しも途中でスランプを経験します。
それは子供も同じです。
3才から12才の期間では身体が年々成長していきますから、50mのタイムが落ちるということはほぼありません。
しかし、子供が求めている結果は50mのタイムではなく、自分はクラスで何番目に早いかなのです。
つまり子供が欲しているのは自分の伸び率です。
1年間で50mのタイムが0.5秒も上がった。けれどクラスでの順位は5番目から8番目に落ちてしまった。
この場合、単純に能力は上がっているのですが、モチベーションとしては下がってしまいます。
かと言ってスランプを回避することは出来ませんから、なるべくスランプが来る時期を遅らせる、またはスランプになる前にクラスで上位位置まで持っていくということが大切です。
走りの基礎能力に話を戻しますが、
「瞬発力」「持久力」「リズム感」
この3つを走り込みだけで向上させるのではなく、もっと短期間で身に付く練習をさせてあげてください。
その代表的な練習は縄跳びです。
縄跳びで瞬発力、持久力、リズム感を鍛える
縄跳びはつま先で着地して跳ねるので、足のバネが鍛えられて走るときの瞬発力向上に繋がります。
何回も連続で跳んでいれば上半身下半身ともに疲労が溜まり、持久力が向上します。
さらに同じタイミングで跳ばないといけないので、リズム感が身体に染み付きます。
実は足の速さが縄跳びの得意不得意に関係しているのです。
走るのが速い子であれば例え現状、縄跳びが苦手だったとしても、少し練習をするだけで、高速で前跳びが出来るようになり、二重跳びを連続で跳べるようになります。
縄跳びの効果を最大限走りに活かせる跳び方をご説明します。
・脇をしめて、手首だけで縄をまわす
・かかとはつけず、つま先だけで着地してつま先で跳ぶ
・必要以上に高く跳びすぎず、着地した時に膝を曲げない
・前傾や猫背にならないよう背筋は真っ直ぐ
あまり難しい要求ではないので、一つ一つ指摘してあげれば短時間で正しい跳び方ができると思います、
さらに縄跳びの良いところは一人で出来ることです。
練習はお父さんお母さんも一緒にやってあげた方が良いと説明してきましたが、実際には毎日同じ時間に練習をできるかというと難しいと思います。
一緒に練習ができない時は縄跳びをやるように言っておけば、練習が疎かになる日がなくなり隙のない練習メニューを組み立てることが出来ます。
その言い方も、ただ縄跳びをやるように伝えておくのではなく、「前跳びが連続で20回出来たら終わり」などの明確な目標を伝えます。
ここで注意点ですが、「縄跳びを10分間練習するように」などの時間指定の目標はモチベーション維持が難しいので、回数の目標にします。
前跳び20回、40回、60回、二重跳び3回、5回、8回と書いたスタンプカードを作ってあげて、目標を達成できたらスタンプを押してあげるなどの一工夫をしてあげると子供もやる気になります。
運動の正しい知識を伝えるだけが親の役目ではありません。
子供が楽しんで毎日練習出来るようにしてあげることが3才から12才の子に対する指導です。
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