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走りの骨盤意識は奥が深い。習得からの感覚を全てお伝えします。

感覚的で難易度の高いフォーム意識、「骨盤」について、私が習得するまでの実体験を記していきます。

足の筋肉を意識して走っているフォームに比べ、骨盤を走りに使えるようになると足の筋肉+骨盤の筋肉となるためスピード感がまるで違ってきます。
これは短距離走ではなく、長距離走などランニングでも楽に走ることができ、さらには歩きまでも楽になります。

今では走りはもちろん、日常生活の歩き、夜中トイレに行く時も骨盤を使って歩行、走行しています。

私は骨盤の使い方を学んで2ヶ月で100mが11.48秒から11.10秒まで伸びました。
その期間中の練習頻度は週1〜2回、時間も1〜2時間程度です。

骨盤を使うという動きは感覚的で、多少の根気が無いと習得するまでに諦めてしまう方も少なく有りません。
しかし習得してしまえばこんなにも走ることは楽だったのかと感じ、さらに走りを楽しめるはずです。
というのも骨盤を意識して走れるようになると新しい感覚が次々に出てきます。

私は今の感覚が骨盤を使った走りの最高到達点だと思っていますが、おそらく一ヶ月後に次の境地に達していると思います。このような変化を習得からの2ヶ月間で4回ほど繰り返しています。

今回の記事では、私が骨盤を意識し始め、実際に記録を大幅に上げるまでの過程を感覚ベースでお伝えします。
完全に私の主観であり、感覚論です。皆さんに当てはまるかはわかりませんが、骨盤を使うヒントになればと思います。

今回は感覚のみを記していきますので、骨盤習得の方法については下記動画を参照ください。
9:47くらいから骨盤意識習得の話をしています。

骨盤意識から1週間目

まずは骨盤を上げるという動きを歩きから意識をし始めました。
足が離地する直前に骨盤を上げるのが理想ですが、このタイミングが難しく、足が身体を追い越す瞬間(遊脚時)に骨盤を上げる動きになっていたと思います。

骨盤を上げたり下げたりという動きは日常生活では無いため、最初はこの動き自体が難しいと思います。
まずは、タイミングなど難しいことを考えず、”歩行時に骨盤を上げる”という意識だけをします。

骨盤を使って歩く印象は、”疲れる”です。特に大腿筋膜張筋(骨盤の横側)の疲労を感じていました。

2日目くらいからジョギングでも骨盤を上げる意識ができるようになりました。
しかし、骨盤を上げるタイミングが合っていたか感覚ではわかりません。

骨盤意識から1週間〜3週間

日常生活の歩きで骨盤を意識し続けると、1週間ほどで流しのスピードでも骨盤を意識できるようになってきます。

骨盤を上げるタイミングも足が離地する直前に合わせられるようになってきます。タイミングが合うのは感覚的にわかります。

また、走行時は骨盤を落とす(下げる)意識も出来るようになりました。
2週間が経とうとする頃には、ダッシュ時も意識ができるようになります。
ダッシュ時は、骨盤を上げる感覚が一瞬で難しく、下げる感覚を持っていました。

骨盤が左右シーソーのような動きをすることから、上げる意識も下げる意識も結果は同じということに気付きます。

着地動作に入る足側の骨盤を下げ、着地足に全体重を勢いよく乗せる感覚を持ちます。
すると反対足が、離地する直前に骨盤が上がるようになります。

「骨盤を使うってこういうことか」
と感じたタイミングです。

走りの感覚は確かに変わりますが、これで実際に走りが速くなったかはわかりません。
実力の近いチームメイトと走った際も距離感に違いはありませんでした。

骨盤意識から一ヶ月

骨盤に前後の動きを入れ始めます。
腰を回転させる動きと混ざってしまうことがありますが、歩きから意識をし始め、明確に骨盤を前後に動かしているという感覚がわかってきます。
歩きで意識するポイントとして、骨盤を前に出した時、反対足が外旋(つま先が外を向く)するくらいまで骨盤を前に突き出します。

ここまで骨盤を前後に動かす意識を持ってジョギングでも意識をします。
歩き→ジョギング→流しで意識をしていく過程に時間はかからず、1日〜2日くらいだったと思います。

しかしスプリントは別次元で、前後の動きは全く意識できません。

骨盤を下げる意識は持てるので、下げる意識にプラスして後ろに引くイメージを僅かに持てる程度です。
上げて前に持っていく動きよりも、下げて後ろに引く動きの方が、まだ意識できました。

しかし、流しで意識できている前後の動きには程遠いと自分で理解していました。

骨盤意識から一ヶ月〜一ヶ月半

歩きから骨盤の上下前後の3Dの動きを意識できるようになります。
骨盤の軌跡が楕円を描いていると明確に感じるようになります。

このあたりから、普通に歩くよりも骨盤を意識して歩いたほうが楽かも、と感じます。

足を前に出す=骨盤から前に出す

今まで何十年と培ってきた歩きの感覚が覆され、骨盤意識の奥深さを感じました。

この境地に達するとスプリントでも前後の動きを意識できるようになります。
骨盤を前にスライドさせるタイミングを離地に合わせるという細かい意識も出来ます。

身体の上下動が少なくなり、水平に進むイメージを持てるようになりました。
明らかにスピードアップしていると実感し、走りがさらに面白く感じます。

しかし、反対に骨盤上下の動きの意識が薄れたように感じました。

骨盤意識から一ヶ月半〜二ヶ月

スプリント時でも骨盤上下前後の動きが意識出来るようになります。

離地するタイミングで、骨盤が斜め上に移動し、足が身体を追い越すよりも先に骨盤が前に出ます。
ここまでを意識したら、反対側の骨盤を同様に意識します。
下げる、引くという意識はしなくなりました。

この境地に達して、1週間後に出場した大会では自己ベストを100mでは0.38秒、200mでは0.54秒更新しました。

感覚としてスピードが違うことがわかっていたので、大会で自己ベストが出ることは正直わかっていました。
こんな自信を感じたのも初めてのことです。

この期間中に実践した動き作りを動画にまとめましたのでご覧ください。

今後

「ここが骨盤意識の最高到達点」と感じるポイントがここまで4回ほどありましたが、それぞれ数週間後にはまた新しい境地に達しています。

おそらく今の伸び代は“骨盤を意識していること”だと思います。

最終は骨盤の動きなんて意識せず、無意識で理想の動きをしていることです。
そのために今は意識をして反復して練習をすることが重要だと思っています。

骨盤意識は本当に奥が深い。

また新しい境地に達し、結果に結びつきましたらご報告させていたします!

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