足が流れているフォームから、足を前方で捌くフォームへ!挟み込みを意識
足が流れてしまうというのは、蹴った足が後ろに取り残されてしまいスピードのロスになっていることを言います。
まず動画で動きを確認してみましょう。
足が着地した瞬間、蹴った足の膝に注目します。
着地した方の膝より、蹴った方の膝が後ろにある状態がいわゆる足が流れているという状態です。
こうなると次の一歩が遅れることは当然ですし、さらに両膝が揃っている状態が一番力の入る姿勢ですので、膝が揃っていれば次に大きな一歩を踏み出せるのです。
足が流れる原因
・足の入れ替え速度が遅い
離地後、腸腰筋を使って足を前方に持ってくる動きが遅いため反対足が着地していても足がまだ後ろに残っている場合です。
腸腰筋や大腿四頭筋など足の前側の筋肉を鍛えるとともに、空中で足を後方から前方に素早く持ってくる意識付けが必要です。
・離地のタイミングが遅い
足が地面から離れるタイミングが遅い、言い換えれば接地の時間が長いことが原因の一つです。
・上半身が前に倒れている
身体が前に倒れると足は前に出にくくなりますから、足が後ろに流れてしまいます。
基本はトップスピードになった時に上半身を起こすものですが、いつまでも前傾姿勢でいると足が後ろに流れスピードのロスとなります。
・腰の位置が低い
腰の位置が低くなる原因の一つは着地位置が重心よりもだいぶ前になってしまっていることです。
腰の位置が低いと、足が着地するタイミングが早くなり(ストライドは短くなる)、蹴った足を戻す間がなくなります。
改善するには
・骨盤を意識して走る
足が地面を離れた瞬間、骨盤から足を前方に持っていくように意識をします。
⇒骨盤の意識の仕方や、骨盤を使った走りの比較はコチラ
・腿上げを意識して走る
腿上げは足を前方に出すことを意識するため足が流れにくくなります。
ただし腿を高く上げ過ぎるのは身体が仰け反る原因になりますので、腿が地面と平行になる高さまでで抑えます。
↑アサファパウエル選手の腿が最も上がっている瞬間
・バウンディングを意識して走る
前述した通り、着地した瞬間は両膝が揃っている状態が一番力が入りやすく、次に大きな一歩を踏み出せます。
ストライドを広くする動きのバウンディングで、どうしたらさらにストライドを伸ばせるかといろいろ動きを試していると、両膝を揃えて着地させるという答えに行き着きます。
その着地、離地のタイミングを身体に覚えこませます。
いずれの方法も自分の走りを動画で撮って確認しながら改善していく方法が一番近道です。
いくら走り込んでもタイムが伸びないと嘆いている選手の多くが感じる壁でもありますので、一度自分の走りを確認してみてください!
・足の軌道の意識を変える
感覚的な話ですが、踵から膝を押すような意識を持つと、改善されるケースもあります。
詳しくは下記の動画をご参照ください。
短距離走の抑えておくべきフォームを解説した動画もご覧ください⇩