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GO WILD野生の体を取り戻せ 要約

GO WILD(野生に戻れ。身体と心を文明の苦しみから解放する)

狩りや収穫など身体を動かさずとも食べ物は簡単に手に入る現代。インターネットの普及で仕事の効率が格段に上がり、十分な睡眠が取れなくなった現代。

これらの背景には人間が生まれながらにして持っている精密な身体、脳の機能を十分に使わず、自然との関わりを断ってしまっている。
文明に飼いならされた生活がもたらしたものは、心臓疾患、肥満、うつ病、がん等の文明病。

20万年前、人類の祖先ホモサピエンスにはこれらの文明病は存在しなかった。
しかし、その当時の野生人と現代人には生物学的な変化はない。つまり周囲の環境が変わったことによって生み出されたのである。

これら文明病を始め、現代人が抱える様々な悩みは野生の身体を取り戻すことで解放される。この便利になった現代で何が問題を引き起こしているのかを項目ごとに見ていこう。

走ることは人類の本質的な属性

その昔、人間にとって重要な食料となっていた鹿やレイヨウなどの哺乳類は、いずれも短距離走者だ。とても人間が追いつけるスピードではない。
ではなぜ獲物を捕獲できていたのかと言うと、人間は長距離走者だからである。人間は獲物を執拗に追い続け、疲れて倒れこんだところを仕留めていた。

ここで注目したいのが、長距離走で仕留めるには短距離走よりも頭を使うということだ。

効率の良いペース配分を考え、複数人が交代で追いかけ、囲い込む。これらは頭脳がないと出来ない芸当である。こうして長距離走者の人間は頭脳を発展させていったと言われている。

ランナーの故障の原因はシューズ

人類は裸足で進化し、走る能力を進化させた事実。今でも裸足ランナーの中には毎日10kmを走っている人もいる。
そこから発展したのが、ミッドフット着地あるいはフォアフット着地と呼ばれる走法だ。

足を前に出して踵で着地する従来の走法と違って、この走法では着地を身体の真下に保ち、歩幅を短くして穏やかに走る。アフリカのマラソン選手などの走りを見るとよくわかる。

現代では一般的な、歩幅を広く保って踵で着地するストライド走法は、クッションがたっぷり入ったランニングシューズを履くことにより可能になったものだ。
ただその走り方だと踵はシューズで保護できても、踵に加わる力がそのまま、くるぶし、膝、腰に伝わり、そうした力を吸収するように出来ていない各部の故障を招く。
言うなればその怪我の原因となっているのは、クッションが入ったシューズによって可能になったフォームのせいなのだ。

そのためGO WILDでは裸足ランニング(ベアフットランニング)を推奨している。

野生の食事

現代人を苦しめる病気や健康障害、死の多くの原因は文明病。そして文明は穀物の栽培化とそれへの依存から始まっている。
これらにつけられた名前がメタボリック症候群だ。これは2型糖尿病、心疾患、肥満などの生活習慣病に結びつく一連の問題群を指し、全て糖の代謝(メタボリズム)に関係がある。

これらを解消させるには大きく以下の3つ。

【精糖を摂ってはいけない】
ただし果物に含まれる果糖は量が多くなければ可。
水に溶けた砂糖は全て不可。(ジュースや栄養ドリンクなど)
炭水化物は大きく分けると複合糖質と単純糖質。つまり糖なので炭水化物も控える。

【穀物を食べてはいけない】
米、小麦、トウモロコシなど穀物が原料の食物は全て不可。

【カロリーは脂肪から摂取する】
ただし人口の脂肪(トランス脂肪酸)は不可。
卵、牛、サーモン、ナッツなど、オメガ3脂肪酸を多く含む食べ物を摂る。

食事の品目を増やすことを心がけ、量は好きなだけ食べていい。食べることを楽しむのが重要。

野生の動き/運動

人間が大きな脳を持つ理由は、状況に応じた複雑な動きをするためである。
運動、とくに有酸素運動は体に有益なだけでなく、脳を作り育てるということは科学的にも証明されている。

その理論を踏まえ、勧める運動は次の3つの条件を満たすもの。
①自分が好きな運動
②気楽にできて習慣にできる運動
③全身を使う運動

本書ではトレイルランニング、クロスフィットを特に勧めている。

ジムで身体を動かすよりも屋外での運動が望ましい。自然には景色、日光、風、雨、寒さ、暑さなど身体に多くの情報を与える。これらの情報が洪水のように脳に押し寄せる。
屋内と屋外での運動、どちらが脳を活性化させるかは明白である。

野生の睡眠

睡眠は脳にとっての休息である。外部からの騒音や新しい情報から遮断された状態で、脳は既にある情報を整理する時間である。
不要な情報は捨て、必要な情報を深く理解し、並び変える。寝た後にひらめきや問題の解決策が思いつくというのはこういった理由だ。

人は寝すぎてしまうということはない。アラームがなければ起きられないということは睡眠が足りていないということ。

狩猟採集民は集団で一斉には眠りにつかない。猛獣に襲われる危険性があるからだ。
常に誰かが起きていて、暖をとるための火のパチパチという音、人や動物の呼吸音。これらの音は深く眠っても安全であるというシグナルになる。

全くの無音の部屋で眠るよりも、こういった音を聞けるように誰かと一緒に眠る方が安心して熟睡が出来るよう人間はプログラムされている。

最後に

私がトレーナーとして参加している小学生運動クラブのゴーワイルドは、このGO WILDの理念に沿って活動しています。
300ページに渡るGO WILDを読んで、ゴーワイルドに特に合致していると感じた部分があったので引用します。

子どもは人生で経験する変化や困難への耐性によって、「蘭タイプ」と「たんぽぽタイプ」に分けられると彼らは言う。たんぽぽタイプの子どもはどこでも育つが、蘭タイプの子どもは温室でしか生きていけない。未経験の困難にどれほど立ち向かっていけるか、安全で心地よいと感じるために、どれほど周囲の気遣いを必要とするかによって、その子どもの蘭度、たんぽぽ度が決まる。これは子どもだけでなく大人についても言えることだ。そして、努力次第では人はたんぽぽタイプに近づくことができる。これが成長だ。ストレスに対する免疫力を高め、回復力を養うーそれこそが「野生を取り戻す」ことの真髄である。
マキューアン、ゲッツ GO WILD 258頁

GO WILD 野生の体を取り戻せ! 科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス

⇒ヒール着地、ミッドフット着地、フォアフット着地についてはコチラ

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